『ゴッドファーザー』と1972年第45回アカデミー賞 第30回ゴールデングローブ賞
ゴッドファーザー
公開:1972年
監督:フランシス・フォード・コッポラ
脚本:マリオ・プーゾ
出演:マーロン・ブランド、アル・パチーノ
上映時間:177分
興行収入:2億4500万ドル
アカデミー賞3部門受賞、公開当時、ハリウッドの興行収入記録を塗り替えるなど、ギャング映画で金字塔を打ち立てた名作『ゴッドファーザー』
原作はマリオ・プーゾの同名の小説となっている。
1945年、第二次世界大戦も終わり、コルレオーネ家の屋敷ではドン・ヴィトー・コルレオーネ(マーロン・ブランド)の娘コニーの結婚祝賀宴が豪勢にとり行われていた。一方屋敷の書斎では、ブラインドが降ろされ、薄暗い中、ドンが友人たちの頼みを聞いてやっていた。
彼は金や権力がない相手であっても、助けを求めてくれば親身になって問題を解決してやっていた。彼への報酬と言えば、ささやかな友情の証と、“ドン”あるいは“ゴッドファーザー”という尊称だけ。そしていつなりとも彼の呼び出しに応じ、恩を返せばよかった。これが彼らの世界であり、その掟であった。
ドンのお気に入りの名付け子で、歌手として成功したが今は落ち目になっているジョニー・フォンテーンもその1人だった。新作映画で 彼にきわめつけの役があり、俳優として華々しくカムバックできるに違いないのだが、ハリウッドで絶大な権力を持つプロデューサー、ウォルツからその主役をもらえずにいた。
ジョニーの窮地を知ったドンは静かにうなずいた。ある朝、目を覚ましたウォルツはあまりの光景に嘔吐した。60万ドルで買い入れた自慢の競走馬の首が、ベッドの上に転がっていたのだ。それからしばらくしてジョニーの許に、その新作の大役があたえられた。
そんなある日、麻薬を商売にしている危険な男ソロッツォが仕事の話を持ちかけてきた。政界や警察に顔のきくコルレオーネのコネを必要とした判断から だった。しかしドンはその話を丁重に断る。彼はドンさえ殺せばこの取り引きは成功すると鋭く見てとり、その日以来機会を狙っていた。そして早い冬の夕暮れ、一族の経営しているオリーブ・オイル社から出てきたドンは、街頭でソロッツォの手下に襲われた。銃弾を何発もうけたが、強靱な彼は一命をとりとめる。 これは、ドンが築いてきた強大なコルレオーネ帝国とその支配力に対する初めての挑戦だった。ソロッツォの背後にはタッタリア・ファミリーがあり、すでに ニューヨークの他のファミリーも動きだした。こうして1947年の戦いは始まった。
末の息子マイケル(アル・パチーノ)は、一族の仕事には加わらず正業につくことを望んでいたが、 父の狙撃が伝えられるや、家に駈けつけ、偶然にも2度目の襲撃からドンの命を救った。ドンの家では長男のソニー(ジェームズ・カーン)が部下を指揮し、ド ンの復讐を誓ったが、一家の養子で顧問役のトム・ハーゲン(ロバート・デュヴァル)は、五大ファミリーとの全面戦争を避けようと工作していた。
やがてソロッツォが一時的な停戦を申し入れてきた。だがソロッツォを殺さなければドンの命はあやうい。マイケルがその役目を買ってでた。ソロッツォ殺しは危険だが 失敗は許されない。彼はこの大役を果たし、シシリーへ身を隠した。タッタリアとの闘いは熾烈をきわめ、ソニーは持ち前の衝動的な性格が災いして敵の罠に落ち、殺された。
そんななかでドンの傷もいえ、和解が成立した。ドンにとっては大きな譲歩だが、マイケルを呼び戻し、一家を建て直すためだった。2年後、ア メリカに帰ったマイケルは、ドンのあとを継ぎ、ボスの位置についた。ファミリーは縄張りを荒らされ、ゴッドファーザーの過去の栄光がかろうじて崩壊をくい とめているという状態だったが、マイケルの才能は少しずつ伸び始め、勢力を拡大しつつあった。
ある日曜日の朝、孫と遊んでいたドンが急に倒れた。偉大なる ゴッドファーザー、ドン・ビトー・コルレオーネは、多くの人々が悲しみにくれる中で安らかに死を迎えた。しかしマイケルの天才的な頭脳で練られた計画に よってライバルのボスたちは次々に殺され、その勢力は一向に衰えなかった。彼の横顔は冷たく尊大な力強さにあふれ、部下たちの礼をうけていた。“ドン・マ イケル・ゴッドファーザー”
ニューヨーク五大ファミリーの一つとして地下帝国で栄華を誇ったコルレオーネ家の運命は悲劇の暗転を繰り返すこととなる。
第45回アカデミー賞受賞リスト
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作品賞 『ゴッドファーザー』 (監督:フランシス・F・コッポラ)
監督賞 ボブ・フォッシー 『キャバレー』
主演男優賞 マーロン・ブランド 『ゴッドファーザー』
主演女優賞 ライザ・ミネリ 『キャバレー』
助演男優賞 ジョエル・グレイ 『キャバレー』
助演女優賞 アイリーン・ヘッカート 『バタフライはフリー』
第30回ゴールデングローブ賞
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作品賞(ドラマ) 『ゴッドファーザー』
作品賞(ミュージカル・コメディ) 『キャバレー』
監督賞 フランシス・フォード・コッポラ
主演男優賞(ドラマ) マーロン・ブランド
主演女優賞(ドラマ) リヴ・ウルマン
主演男優賞(ミュージカル・コメディ) ジャック・レモン
主演女優賞(ミュージカル・コメディ) ライザ・ミネリ
公開:1972年
監督:フランシス・フォード・コッポラ
脚本:マリオ・プーゾ
出演:マーロン・ブランド、アル・パチーノ
上映時間:177分
興行収入:2億4500万ドル
アカデミー賞3部門受賞、公開当時、ハリウッドの興行収入記録を塗り替えるなど、ギャング映画で金字塔を打ち立てた名作『ゴッドファーザー』
原作はマリオ・プーゾの同名の小説となっている。
1945年、第二次世界大戦も終わり、コルレオーネ家の屋敷ではドン・ヴィトー・コルレオーネ(マーロン・ブランド)の娘コニーの結婚祝賀宴が豪勢にとり行われていた。一方屋敷の書斎では、ブラインドが降ろされ、薄暗い中、ドンが友人たちの頼みを聞いてやっていた。
彼は金や権力がない相手であっても、助けを求めてくれば親身になって問題を解決してやっていた。彼への報酬と言えば、ささやかな友情の証と、“ドン”あるいは“ゴッドファーザー”という尊称だけ。そしていつなりとも彼の呼び出しに応じ、恩を返せばよかった。これが彼らの世界であり、その掟であった。
ドンのお気に入りの名付け子で、歌手として成功したが今は落ち目になっているジョニー・フォンテーンもその1人だった。新作映画で 彼にきわめつけの役があり、俳優として華々しくカムバックできるに違いないのだが、ハリウッドで絶大な権力を持つプロデューサー、ウォルツからその主役をもらえずにいた。
ジョニーの窮地を知ったドンは静かにうなずいた。ある朝、目を覚ましたウォルツはあまりの光景に嘔吐した。60万ドルで買い入れた自慢の競走馬の首が、ベッドの上に転がっていたのだ。それからしばらくしてジョニーの許に、その新作の大役があたえられた。
そんなある日、麻薬を商売にしている危険な男ソロッツォが仕事の話を持ちかけてきた。政界や警察に顔のきくコルレオーネのコネを必要とした判断から だった。しかしドンはその話を丁重に断る。彼はドンさえ殺せばこの取り引きは成功すると鋭く見てとり、その日以来機会を狙っていた。そして早い冬の夕暮れ、一族の経営しているオリーブ・オイル社から出てきたドンは、街頭でソロッツォの手下に襲われた。銃弾を何発もうけたが、強靱な彼は一命をとりとめる。 これは、ドンが築いてきた強大なコルレオーネ帝国とその支配力に対する初めての挑戦だった。ソロッツォの背後にはタッタリア・ファミリーがあり、すでに ニューヨークの他のファミリーも動きだした。こうして1947年の戦いは始まった。
末の息子マイケル(アル・パチーノ)は、一族の仕事には加わらず正業につくことを望んでいたが、 父の狙撃が伝えられるや、家に駈けつけ、偶然にも2度目の襲撃からドンの命を救った。ドンの家では長男のソニー(ジェームズ・カーン)が部下を指揮し、ド ンの復讐を誓ったが、一家の養子で顧問役のトム・ハーゲン(ロバート・デュヴァル)は、五大ファミリーとの全面戦争を避けようと工作していた。
やがてソロッツォが一時的な停戦を申し入れてきた。だがソロッツォを殺さなければドンの命はあやうい。マイケルがその役目を買ってでた。ソロッツォ殺しは危険だが 失敗は許されない。彼はこの大役を果たし、シシリーへ身を隠した。タッタリアとの闘いは熾烈をきわめ、ソニーは持ち前の衝動的な性格が災いして敵の罠に落ち、殺された。
そんななかでドンの傷もいえ、和解が成立した。ドンにとっては大きな譲歩だが、マイケルを呼び戻し、一家を建て直すためだった。2年後、ア メリカに帰ったマイケルは、ドンのあとを継ぎ、ボスの位置についた。ファミリーは縄張りを荒らされ、ゴッドファーザーの過去の栄光がかろうじて崩壊をくい とめているという状態だったが、マイケルの才能は少しずつ伸び始め、勢力を拡大しつつあった。
ある日曜日の朝、孫と遊んでいたドンが急に倒れた。偉大なる ゴッドファーザー、ドン・ビトー・コルレオーネは、多くの人々が悲しみにくれる中で安らかに死を迎えた。しかしマイケルの天才的な頭脳で練られた計画に よってライバルのボスたちは次々に殺され、その勢力は一向に衰えなかった。彼の横顔は冷たく尊大な力強さにあふれ、部下たちの礼をうけていた。“ドン・マ イケル・ゴッドファーザー”
ニューヨーク五大ファミリーの一つとして地下帝国で栄華を誇ったコルレオーネ家の運命は悲劇の暗転を繰り返すこととなる。
第45回アカデミー賞受賞リスト
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作品賞 『ゴッドファーザー』 (監督:フランシス・F・コッポラ)
監督賞 ボブ・フォッシー 『キャバレー』
主演男優賞 マーロン・ブランド 『ゴッドファーザー』
主演女優賞 ライザ・ミネリ 『キャバレー』
助演男優賞 ジョエル・グレイ 『キャバレー』
助演女優賞 アイリーン・ヘッカート 『バタフライはフリー』
第30回ゴールデングローブ賞
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作品賞(ドラマ) 『ゴッドファーザー』
作品賞(ミュージカル・コメディ) 『キャバレー』
監督賞 フランシス・フォード・コッポラ
主演男優賞(ドラマ) マーロン・ブランド
主演女優賞(ドラマ) リヴ・ウルマン
主演男優賞(ミュージカル・コメディ) ジャック・レモン
主演女優賞(ミュージカル・コメディ) ライザ・ミネリ
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