『ラストエンペラー』 1987年 第60回アカデミー賞 第45回ゴールデングローブ賞

ラストエンペラー

公開:1987年
監督:ベルナルド・ベルトルッチ
出演:ジョン・ローン、ジョアン・チェン
音楽:坂本龍一
上映時間:163分

あらすじ

第二次大戦後の1950年の中国、ハルビン駅では次々と中国人戦犯たちが送還されて来ていた。800人を越えるその人の中には“清朝最後の皇帝”--愛新覚羅溥儀(ジョン・ ローン)の顔もあった。彼は人目を避けてトイレ自殺を試みたが、異変を察知した監視員に助け出された。薄れゆく意識の中、彼は過去を思い出していた。

まだ何もわからぬ幼少(リチャード・ヴゥ)の頃、光緒帝は帰らぬ人となり、実質的支配者だった西太后(リサ・ルー)は、溥儀を紫禁城に迎え、皇帝にと考える。紫禁城での生活は、外へ出ることは禁じられ、心の支えは乳母(イエード・ゴー)だけだった。

7年後、溥儀(タイジャ・ツゥウ)は、中国全土に革命の嵐が吹き荒れる中で、孤独だった。そんな頃、家庭教師としてやって来たレジナルド・ジョンストン(ピーター・オトゥール)から数学やテニスなど西洋の文化を学ぶ。

やがて15歳になった溥儀(ワン・タ オ)は17歳の婉容(ジョアン・チェン)を皇后に、12歳の文繍を第二の妃に迎えた。1924年、中華民国の軍人である馮玉祥のクーデターで、溥儀は紫禁城を追われ、ジョンストンが、婉容、文繍(ウー・ジュン・メイ)、女官らと共に英国大使館に保護することになる。

一方、戦犯管理所センターでは、罪の告白 が続く。溥儀は、日本の甘粕大尉(坂本龍一)との日々を思い出していた。天津の租界地でプレイボーイの生活を楽しんでいるころ、蒋介石率いる国民党が上海を攻略。溥儀の身を案じた甘粕は、日本公使館へ逃亡するように指示する。

民主主義に日覚めた文繍は離婚を申し出、溥儀の元を去り、かわりに日本のスパイで あり婉容の従姉のイースタン・ジュエル(マギー・ハン)がやってきた。

やがて友人のジョンストンも帰国したが、1932年、全世界の非難にも関らず溥儀は “傀儡政府”である満州国の執権になり、2年後皇帝となった。溥儀が東京を訪問中、婉容が運転手チャン(ケリー・ヒロユキ・タガワ)と誤ちを犯し身寵って しまう。チャンは射殺され、子供が秘かに始末される。

1937年、南京大虐殺。主要都市を制圧した日本軍だが1945年、ソ連軍が宣戦布告。同年、8月 15日、日本は無条件降伏を宣言、玉音放送を聞きながら、甘粕はピストル自決を遂げ、日本へ脱出しようとした満州国皇帝は、長春の空港でソ連軍の捕虜と なった。

1959年、10年の収容所生活を経て、溥儀は特赦される。一市民となった溥儀は、一転して生まれ変わったのだ。庭師になって北京で暮らしはじめ た溥儀は、あの紫禁城を訪れる。 


第60回アカデミー賞

作品賞 『ラストエンペラー』 (監督:ベルナルド・ベルトリッチ)
監督賞 ベルナルド・ベルトリッチ
主演男優賞 マイケル・ダグラス 『ウォール街』
主演女優賞 シェール 『月の輝く夜に』
助演男優賞 ショーン・コネリー 『アンタッチャブル』
助演女優賞 オリンピア・デュカキス 『月の輝く夜に』


第45回ゴールデングローブ賞

作品賞(ドラマ) 『ラストエンペラー』
作品賞(ミュージカル・コメディ) 『戦場の小さな天使たち』
監督賞 ベルナルド・ベルトリッチ
主演男優賞(ドラマ) マイケル・ダグラス
主演女優賞(ドラマ) サリー・カークランド
主演男優賞(ミュージカル・コメディ) ロビン・ウィリアムズ
主演女優賞(ミュージカル・コメディ) シェール

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